penyopenyogani’s blog

かなり、劇場にいる

年の瀬に新しいことを始めてみようと思う

年の瀬は新しいことを始めたくなる。そういえばやっていないことが多すぎることに、焦って気がつくからだ。

私はカニであるので、1年の間にしていることと言えば、海の底を行ったり来たりしながらあぁ明日なにたべようかな、とかそんなもんであってやるべきことだとかやりたいことなど考える暇もない。案外忙しいのである。

しかしカニに生まれたからには、何か手作業をせねばな思うようになった。せっかく腕と足が他の生き物より多いのだから、それを使って、言うなれば「つれづれなるままに カニぐらし」せねばならぬと思い立ったのである。いつもよりぷかぷか、泡が多く浮かび上がって、私の重い体を動かしたのだ。

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さて、カニはこう見えても芝居が好きなカニだ。都内在住の特権を振りかざし、電車に乗ってガタンゴトン、いろいろな場所に芝居を観に行く。

そこそこの数を観ているので、観劇活動なんて、どんどんインスタント化していくのだ。そう、観ては忘れ、観ては忘れ。「忘れられないものだけが人生だ」と思うカニには、それくらいが丁度良かった。当日パンフや配布資料の類は、若干ミニマリスト気味のカニには重くて持って帰れないし。余計に2時間ちょっとの記憶をすぐ忘れ去ってしまうのだ。

しかし最近になってようやく「これ忘れない方がいいんじゃないのか?」と思えてきた。大層な理由はないが、やはり面白い芝居を観ると、劇場を出た後猛烈に「カニ語にしたい!」という欲が出てくる。心の中でぐちゃぐちゃいろいろ思って、ふぅ面白いものを観た、と思うのは勝手なのだがそれをカニ語にすることは記憶の整理であり、思考の整理だ。カニは思考の整理がしたい。たぶん、それはきっとあたまを使う偉いことだから。

というわけがあって、このページを立ち上げたのだ。カニはとても飽きやすいので、もしかしたらあと数本投稿したら一切存在を忘れてしまうかもしれない。それでもいいと思う。忘れられないものだけが、人生と呼べるのだから。

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今日のカニ言葉

「地球が一周する前にたくさん楽しいことをしよう」